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実は徒歩○分というのは「不動産の表示に関する公正競争規約」という、不動産会社の共通のルールで決められているのです。

それによると道路距離80mを徒歩1分で進むとして計算し、端数は切り上げます。

つまり80m歩くのに1分かかるという条件を元に決められているのです。

計算式にすると「徒歩○分＝駅から物件までの道路距離(m）÷80 」となります。

ここでの道路距離は地図上のデータから算出された距離です。

ここでの道路距離路とは、地図上の直線距離ではなく実際に歩く道のりを示すものです。

例えば駅までの距離が500mの場合
「500÷80＝6.25」となり、端数は切り上げのため、徒歩7分となります。

先に述べた通り、所要時間は「1分で80m進む」というルールによって算出されていますが、全ての人が1分間に80mを歩くわけではありませんよね。ですので、実際に歩いてみると掲載の所要時間より時間がかかるということはあると思います。そして歩く速さ以外にも掲載の時間とズレが生じる要因がいくつかあります。

①所要時間は駅の改札口・ホームまでではない
徒歩での所要時間は物件から駅までの道路距離をもとに計算しますが、問題は物件のどの箇所と駅のどの箇所の距離なのかということです。掲載の所要時間は、物件の玄関ドアから駅の改札口やホームまでではなく、物件の敷地の一番端から駅舎の最も物件に近い出入り口までなのです。大きな駅ならば、駅の入り口から改札やホームまで数分かかる場合もあります。

②歩行の障害になるものは考慮されない
所要時間は実際の道路の状況は考慮されません。実際には駅から物件まで、坂道や砂利道など歩く速度を落としてしまうような要因があっても算出方法はかわりません。ですので実際に歩いてみると時間がかかってしまうということがあります。

③信号や踏切は含まれない
同じように信号や踏切も考慮されません。信号が多い、信号待ちが長い、踏切の遮断器の降りている時間が長いなど、実際に歩いてみないとわからないような時間をとられる要因がある場合があります。

不動産会社の記載する駅までの所要時間が実際の時間となぜズレが生じるかわかりました。では実際の所要時間を知るためにはどうすれば良いのでしょうか？

①実際に歩いてみる
一番いい方法は、実際に自分の足で歩いて測ってみるということです。多少面倒かもしれませんが、一番正しく知ることができるでしょう。さらにこれから生活していく地域がどのような場所なのか、歩いてみることで知ることができます。歩いて調べることで近所のお店や治安、街の雰囲気なども把握でき、安心して物件を決めることができると思います。

②インターネットで調べる
遠方で実際に歩いてみることが難しい場合は、インターネットの地図で調べてみると良いでしょう。坂道があるかないかも調べることでどれくらい時間がプラスされるか予測できるでしょう。坂道の有無を調べるには、Googleの「ルート検索」が便利です。もちろん土地に詳しい不動産屋さんから話を聞いてみるのもいいと思います。

③信号や踏切の数を調べておく
同じようにルートの信号や踏切の数を調べておきましょう。信号待ちは平均で30秒〜1分半程度ですので、徒歩◯分にプラスしておくと実際の所要時間との誤差が少なくなると思います。また踏切は時間帯によっても違いますので、通勤通学の時間に「開かずの踏切」が発生しないかを調べておくことも大事です。