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「嫌悪施設」という言葉をご存知ですか？

社会的に施設の必要性は認めるけど、その界隈には住みたくないような施設のことを言います。

具体的には、ゴミ焼却場、火葬場、ガスタンク、下水処理場、火薬類貯蔵所、悪臭・騒音・振動などを発生させる工場、危険物を取扱う工場、高圧線鉄塔、ガソリンスタンド、その他大気汚染や水質汚濁・土壌汚染の原因となる施設、風俗店など住宅地として不適切、または住宅地には必要ないような施設や、廃墟、刑務所、精神科病院、食肉処理施設、軍事施設、原子力発電所とその関連施設などが該当すると言われています。

そして墓地もこの嫌悪施設に該当します。しかしこのような嫌悪施設にマイナスのイメージを抱くかは個人によって違うためにはっきりとした定義はありません。

では、墓地に近い物件の一般的なイメージはどうでしょうか？
「お墓の近くは怖そう・・・」「火の玉とか出そう・・・」などやはり心霊的なイメージを持つ方が多いのではないでしょうか？
しかし、そもそも墓地はきちんと火葬され、お経をあげ、納骨され、成仏した故人が安らかに眠る場所なのです。そして火の玉は土葬された人体に含まれるリンが気化して自然発火したものと言われています。

日本はきちんと火葬されるため、火の玉が発生することもありません。

このようにみてみると、墓地に対するマイナスなイメージはやはり個人の捉え方だけで、理解してみると不気味な場所ではないし嫌悪する施設ではなさそうですね。

では実際の墓地に近い物件のメリット・デメリットはなんでしょうか？

【メリット】
・高い建物が少ないため日当たりや風通しが良い
墓地の近くは基本的に高い建物がありません。ですので日差しや風を遮る建物がないため、日当たりや風通しが良い物件が多いのです。さらに今後もお墓を潰してマンションなどが建つ可能性も低いため、引越しをした後に隣にマンションが出来て日当たりが悪くなるというような心配もなく快適な生活環境が続くでしょう。

・地盤が強く安定している
墓地は永く継承していくものですし、墓石を守る関係もあり、比較的地盤の安定しているエリアに造られることが多いです。

・周りが静かで自然が豊か
お墓で騒ぐ人はいないため静かです。お盆やお彼岸の時期にはお墓参りをする人が増えることはありますが、時期や参拝時間も決まっているので夜中に騒ぐ声がうるさいという心配はないでしょう。また霊園やお寺のような広い場所の敷地内には木々も多く植えられているため自然豊かです。

・家賃や敷金、礼金などが安い物件がある
やはり墓地の近くの物件というだけで敬遠されがちなため、大家さんが家賃や敷金、礼金を相場より低めに設定していることがあります。もしくは最新の設備を導入している物件も多くあります。

【デメリット】
・電灯が少ないため夜は暗い
墓地は夜には人も参拝に来ないため敷地内や周辺の電灯が少なく、夜間はとても暗いです。墓地の近くの物件を候補にしている場合は昼間だけでなく夜間も物件周辺を見学しましょう。特に女性は最寄り駅などからの夜道もしっかり確認して下さい。

・鐘の音や線香のにおいが気になる
お寺が隣接している墓地の場合は朝と夕方に鐘を鳴らすところもあります。敏感な方は睡眠の妨げになるかもしれません。お寺によって異なりますので確認してみましょう。またお墓にはお線香をあげますので、風向きによっては部屋が線香のにおいがするという場合もあるかもしれません。ベランダに干した洗濯物ににおいがつく可能性もありますので、内見の時に窓を開けたりベランダに出たりして確認しましょう。

・管理が悪いとカラスや虫が多い
お墓にはお供物をします。故人の好物をお供えするため、食べ物の場合もあります。そのようなお供物を狙ってカラスや猫、虫などが集まってくる場合があります。管理が甘いとそのまま棲みついてしまうこともあるため糞や食べ残しによるゴミなどのにおいの問題も出てきます。

墓地の近くの物件は嫌だなあと感じる理由はやはりマイナスのイメージによるものが多いのではないでしょうか？
しかし、日当たりや風通しがよく、緑に囲まれた最新設備のある物件で静かに暮らせる物件が多くあることがわかりました。
実際に住んでいる方からは、「風通しが良かった」「お寺の境内にお墓があるので塀で直接は見えないから気にならなかい」「静かで暮らしやすい」などの声があります。
マイナスイメージ以上に大きなプラスのある物件が見つかるかもしれませんね。