火災に強いのは鉄骨造? 木造?比較して火災リスクを知ろう

目次
1.鉄骨造の住宅と木造の違いは?
2.鉄は燃えにくい?木は燃えやすい?
3.火災のリスクを避けるための物件選びとは?

昔から一軒家やアパートなど日本の住宅には木造建築のものが多くあり、木造は建築工法の主要な一つであり一般的なものです。木造は土台や柱、壁などに木材を使用します。鉄骨造はそのような骨組みの部分に鉄骨を使用します。鋼材の厚みによって「軽量鉄骨」「重量鉄骨」と分けられます。他にも鉄筋とコンクリートを使用する鉄筋コンクリート造もあります。
では、それぞれのメリットやデメリットはどんな違いがあるのでしょうか?

1.鉄骨造の住宅と木造の違いは?

【木造のメリット・デメリット】
<メリット>

・コストが安い
木造は材料費が安いため、建築費用を抑えることができます。また、運搬も容易で、防錆処理や耐火処理というような下処理が不要なので手間もかからず、その分の人件費まで抑えることができます。

・湿度を保つことができる
木材ですので、湿度が高い時には水分を吸収します。そして湿度が低い時には放出します。ですので部屋の湿度を一定に保つことができ、快適な生活環境にしてくれるます。日本は高温多湿な気候ですので湿度を一定に保つことのできる木造が昔から一般的に用いられてきたのです。

<デメリット>
・耐久性が低い

木材は木ですので、木を主食とするシロアリが発生する恐れがあります。また法的な耐用年数は22年とされています。経年劣化をを防ぐために屋根や外壁、床下など定期的なメンテナンスが必要です。

・防音性は低い
木造は木造の性質上音を通しやすいため、防音性は低くなります。つまり外の音が響いたり、中の音が外に漏れたりしやすくなります。

【鉄骨造のメリット・デメリット】
<メリット>

・品質の安定

主に軽量鉄骨造の場合ですが、柱や床、壁や屋根などは工場で造理、現場で組み立てるという工法が採用されており、職人の腕に左右されることがありませんので、施工ミスが起こりにくくなっています。

・耐震性が高い
建物に使用している鉄がしなってエネルギーを吸収するため、耐震性が高くなっています。また、重量鉄骨は頑丈な鋼材を使用していますので、倒壊する可能性はとても低くなっています。

・耐久年数が長い
法的年数は19〜35年とされていて、適切なメンテナンスをしていれば、50〜60年以上とも言われています。

<デメリット>
・夏は暑く、冬は寒い

鉄は外気温の影響を受けやすいため、夏は暑く冬は寒くなりやすいです。

・防音性が低い
鉄筋コンクリートと違って、鉄骨造は防音性や遮音性は低くなります。ですので壁や床を厚くする必要があります。

・下処理が必要
鉄が錆びないように防錆処理をする必要があります。

2.鉄は燃えにくい?木は燃えやすい?

木造、鉄骨造とそれぞれのメリットやデメリットがわかりました。耐震性は鉄骨造の方が高いと言えるようですが、火災の場合はどうでしょうか?
鉄の方が燃えにくいからやはり鉄骨造の方が安全なのでしょうか?実はそうではありません。

鉄は確かに耐火性が高い素材です。しかし鉄骨造は耐火性があまり高くはないのです。これは熱の上昇とともに鉄骨が柔らかくなってしまい、強度が低下するためです。つまり一定の温度に達してしまうと鉄骨が曲がってしまい、建物が一気に崩壊する危険性があるのです。ですので、鉄は燃えにくいから安全ということはありません。

では木造の場合はどうでしょうか?

確かに木のほうが燃えやすい性質にあります。しかし、木材は燃え始めたとしても、すぐに内部まで燃えることはありません。木は燃えると炭になります。その炭が表面を覆いますので、内部まで燃える時間を遅くさせるのです。さらにそもそもが水分を含んでいますので、すぐに燃え尽きることはありません。ですので、いきなり倒壊するということがないのです。

つまり鉄は燃えにくいけれど熱に弱く、強度が落ちるスピードが速いということになります。

それに対し、木は燃えやすいけど、木材は内部まで燃えにくいという性質があります。内部まで燃えるには時間がかかるということは、火災が起きたとしても、しばらくの間は住宅の形は保たれているので、逃げる時間は十分にあるといえます。

つまり木造より、鉄骨造の方が安全ということはないのです。

3.火災のリスクを避けるための物件選びとは?

木造だから火災に弱い、鉄骨造だから火災に強いということではないということがわかりました。では安心で安全な物件に住みたいと思った場合はどうすれば良いのでしょうか?

鉄骨造は熱に弱いなら、木造の方がいいのではと思うかもしれませんが、今の鉄骨造の建物は鉄骨をコンクリートなどで覆っていますのですぐに内部まで熱が伝わって崩壊するということはありません。つまり木造か鉄骨造かということではないのです。

【建物同士の距離の離れている物件を選ぶ】
向かい、隣など建物同士が近い物件は火災に弱いといえます。1階は3m以上、2階より上の階は5m以上は離れている物件を選びましょう。

【避難設備が設置されている物件を選ぶ】
火災になった場合、火が広がらないような設備や逃げるための設備が備わっているかが大事です。誘導灯、非常用照明、避難ハシゴなどの避難器具が設置されているか確認しましょう。また11階以上の建物の場合はスプリンクラー設置義務があります。築年数の古い物件の場合はきちんと設置されているか確認しましょう。

【火災報知器が設置されている物件を選ぶ】
消防法により、すべての住宅に火災報知器の設置義務があります。設置場所は原則的に寝室や階段です。しかしその他の設置場所は自治体によって異なります。義務ですのでほとんどの物件で火災報知器は設置されていますが、きちんと定期的に点検が行われているのかは管理会社などに聞いてみましょう。

いかがでしたか?

木造だから燃えやすい、鉄骨造だから安全というわけではないということがわかりました。もちろんどのような物件でも火災リスクが全くないということはありません。ですので、火災にあったとしても被害が少なくて済むような物件を選ぶことで日々の生活が安心なものになると思います。

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